大森水産株式会社 会社概要
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海苔について DRIED SEAWEED
海苔の養殖のルーツである大森
海苔の本場・東京大森−養殖発祥の地
日本の産地
世界の産地
海苔が出来るまで【海苔の養殖方法】
海苔の輸入
栄養価と成分
ドゥルー女史
海苔養殖発展の3つの柱
海苔の日
節分と海苔巻
海苔の輸入
現在は、海苔が輸入出来るのは韓国に限られている。
その大きな原因は、日本と韓国の深い関係が考えられる。
明治43年頃から韓国内での海苔養殖が盛んになり、日本の海苔漁業者も指導に訪れていたようである。
昭和5年頃から、日本へ出荷するようになり、同10年には約7億枚の生産を挙げていた。
当時は、韓国内での消費はほとんど出来なく、すべて日本へ持って来ていた。それが、昭和20年の終戦で、生産しても国内消費の目途が立たず、立場が変わって日本に送ることは輸出ということになり、韓国海苔生産者は途方に暮れていた。
しかし、当時の占領管理をしていた、米国の要請で、韓国海苔の輸入が昭和22年から始められた。敗戦で外貨の乏しい中、その当時の輸入外貨割り当てによる輸入方式(IQ制・import quota)で輸入を始めたが、国内海苔生産量も少なく、一時は、年間4億枚以上の輸入が行なわれていた。
韓国海苔の生産は、沿岸地域の全道に広まり、75億枚の生産を挙げた時期もあったが、昭和48年度の日本の生産数量が約80億枚に達したことで輸出価格が下がったこと、昭和52年頃から病害の発生で生産量が落ちたのを機に、日本への輸出は中断された。
日本への輸出は、平成7年から本格的に再開されたが、数量は少なく、平成10年に韓国側は、「日本は海苔に対して貿易障害を作っている」とWTO(世界貿易機関)に提訴する動きを見せ、日本としては、今後の日韓貿易の自由化協定の動きもあり、平成11年から従来の海苔業者のみに対する輸入割当から、輸入商社、一般業者へ割当て幅を広げた。また、平成12年度から輸入数量を2倍に増やし、同13年から毎年3,000万枚増加している(表1)。その結果、平成16年度は、2億4千万枚が輸入された。しかし、2005年を目途に日韓自由貿易協定が結ばれようとしており、海苔の輸入自由化の声も聞かれるようになっている。韓国海苔の輸入自由化によって、日本の海苔産地に与える影響も大きく、また、国内海苔流通にもかなり変化が見られる模様で、その動きが注目されている。
韓国海苔の輸入状況 (輸入枚数単位:万枚、価格:1枚当り)
項目
輸入枚数
需要者割当
商社割当
先着順割当
乾海苔
平均値
味付平均値
平成5年
240
240
8.50
-
平成6年
-
-
-
-
-
-
平成7年
936
936
-
-
5.98
-
平成8年
1,043
1,043
(500)
-
-
8.59
-
平成9年
3,216
3,216
(659)
-
-
8.52
-
平成10年
5,224
5,224
(1,700)
-
-
8.05
-
平成11年
6,900
4,600
(920)
1,800
500
8.99
-
平成12年
12,000
7,600
(2,280)
1,900
2,500
9.80
14.80
平成13年
15,000
9,400
(3,299)
2,420
3,180
12.83
-
平成14年
18,000
11,200
(4,500)
3,020
3,780
11.39
-
平成15年
21,000
13,000
(4,550)
3,620
4,380
9.16
14.69
平成16年
24,000
14,800
(5,450)
(A) 4,220
(B) 150
4,830
9.66
13.95
(注)需要者割当の欄で、カッコ内は、味付け海苔の割当枚数。
   平成16年の商社割当は(A)実績割当て (B)新規実績割当て となる。
(資料)経済産業省発表。味付割当枚数は、(社)のり協会発表。
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《中国も対日輸出の動き》
NEW!!2005年から対日輸出決まる (11.04更新掲載)
中国は、日本が輸入障壁を作り、韓国の輸入を認めながら中国海苔を輸入しないのは差別であり、世界貿易機関にその旨を訴えるとしていたが、日本の国内調整を行い、2004年10月22日、日本政府として中国海苔にも2005年度から輸入割当を行い、輸入することを決定した。
これにより、今後、韓国と中国から海苔が輸入されることになった。
中国の生産状況については、「世界の産地」の項を参照して下さい。  

中国も対日輸出に対する関心が強くなっている (9.11更新掲載)
その現われのひとつとして、2003年2月に江蘇省の海苔養殖企業と生産資材業者、関係研究機関などによる「江蘇省紫菜(海苔)協会」が設立され、協会規約、海苔製品生産規格など制定した。同時に2004年から、連雲港市、南通市などの3箇所で、自由経済方式による海苔入札会を独自に開催した。1998年に中国進出の日本海苔企業が連雲港市で海苔の自由入札会を開いていたが、中国海苔企業による自由入札は初めてのことである。
こうした活動を始める中で、同協会としての活動として、「日本は、韓国だけの輸入を認めているが、中国の海苔養殖に関する生産設備はほとんど日本製である。設備だけを売りつけて製品を輸入しないのは、貿易の障壁である。その改善調査を行って欲しい」という要望書を中国政府に提出した。
中国は2001年12月にWTO(世界貿易機関)に加入したが、2002年9月に「対外貿易障壁調査暫定規則」を設け、業界からの調査依頼を受けて実態を調べ、対象国に改善を要求することにしている。江蘇省海苔協会はこの規則に基づいて2004年2月25日午後、弁護士を通して申請した。この規則による申請が中国内でも初めてのことだけに、国内で注目され、マスコミが大きく取り上げた。この申請が出された場合、60日以内に調査に値するかどうかの決定を行い、障壁に当たるかどうかを査定し、その後に6ヶ月から9ヶ月以内に対象国との交渉と調査結果を報告することになっている。
2月27日付の「連雲港日報」や「中国経済産業新聞」が伝える、その申請内容の要旨は
「日本は永年乾海苔と味付け海苔を輸入割当商品品目に取り入れて、原産国及び輸入数量について厳格に管理している。原産国は韓国に限り海苔製品の輸入枠を与え、中国の同類海苔製品永年ゼロである。貿易障壁調査申請に関連する商品は日、韓の海苔製品と同類製品であり、3国の同類海苔製品に対する養殖加工方式、製品規格は基本的に同じである。日本が韓国の海苔だけを輸入し、中国の同類海苔製品を制限する行為は、明らかに世界貿易機関の関連規定に違反しており、日本の中国産海苔への貿易障壁は成立する」というものである。
このような経緯を経て、中国の貿易障壁調査団は、2004年6月29日から7月2日まで日本を訪れ、政府、生産団体との会談を行い、千葉県の生産地視察を行った。
こうした生産状態の中で、対日輸出に対する関心が強くなっている。その現われのひとつとして、協会としての活動に対日輸出について、国に対する要望書が提出されたようである。
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